読む台湾茶

旧茶のたのしみ③飲みくらべ5選

2020/3/25 更新

新茶には新茶の良さが、旧茶には旧茶の良さがあることが理解できました。では飲みくらべを始めましょう。

1.焙煎系-木柵正欉鐵観音 2019年冬茶と2016年冬茶

焙煎がきいた中火・重火の台湾茶は、熟成向きのお茶の典型例です。焙煎によって旨味成分が凝縮しており、熟成感が生まれやすくなります。はっきりした個性が現れるまでには通常1年以上かかり、焙煎が強いほど熟成には長い時間を要します。重火の木柵正欉鐵観音であれば、観音韻と呼ばれる鉄観音種の風合いが強まっていくのに2~3年はかかります。

2.発酵系-東方美人 2019年と2013年

発酵度が高い台湾茶も熟成に向いています。東方美人は焙煎していないため新旧の違いが理解しやすいです。6年間熟成させた東方美人の茶湯はワインレッドの色味を呈します。茶湯には明らかなとろみが観察でき、新茶とは別格のコクが感じられます。

下の動画にご注目ください。2019年Lot(左)と2013年Lot(右)を並べて、茶盤を揺らしてみました。右側の方が茶湯がとろっとしていることが分かります。

東方美人2019年と2013年

3.軽火系-阿里山高山茶~雲香 2019年冬茶と2017年冬茶

軽火の台湾茶は熟成のイメージと結びつかないかもしれません。でもほどよく熟成させると、阿里山高山茶~雲香の清涼感に包容力が加わって、落ち着いた味わいが楽しめます。新茶では緑がかっていた茶湯は、熟成のほどに山吹色を帯びてきます。中海抜の凍頂烏龍茶~清香も栗のようなほっこり感が出ておすすめです。

下の画像は阿里山高山茶~雲香の2019年冬茶(左)と2017年冬茶(右)です。右側は茶葉全体が紅潮しているのが分かりますか?茶葉の色味を観察する時は、遠目から全体を眺めてください。

4.新品種系-樟樹湖高山金萱茶 2019年春茶と2016年冬茶

四季春、金萱、翠玉などの個性豊かな新品種もお試しください。おすすめは樟樹湖高山金萱茶阿里山高山金萱茶といった高山金萱茶です。高山気+回甘という高山茶の魅力と金萱の自然由来の甘さ、そこに熟成のボリュームのある味わいが加わります。一口でも大きな充足感が得られます。高山茶の知識はこちらで復習できます。

5.その他-台湾ジャスミン茶 2020-21年Lotと2019-20年Lot

ジャスミン茶は香りが命ですか。そんなことはありません。新茶はフレッシュな花の香りがまっすぐ鼻に届きます。ピュアな味わいも新茶ならではの魅力です。旧茶はしっとりした口当たりが魅力です。お茶の味わいにワンテンポ遅れて、花の香りが口奥から鼻へと湧き上がってきます。甘みは新茶よりも深く、飲み干した後の余韻も長く続きます。

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