きかいつみしきはる・ちゅうび
機械摘み四季春[中火]
四季春はメリハリある味と清々しい香りを持つ品種です。機械摘み製法との相性がよいです。
軽火向き、中火向きの茶葉をそれぞれ選定し、ていねいに焙煎しました。飲みくらべをお楽しみください。抽出目安は1煎目40秒、2煎目20秒、以降+15秒。高温でサッと淹れるのがコツです。
新茶レポート
凍頂烏龍茶のように、密度の高い味わいが口の中で大きく広がります。
香りはフルーティーでありながら、どこか魅惑的で、グレナデンシロップを連想させます。
お茶請けのベストマッチは、カヌレと、ピスタチオ風味のフィナンシェ。お茶の焙煎香がバターの濃厚な風味をしっかり受け止め、最後は軽快なキレ味でまとめ上げて、次の杯を誘います。(2024年5月17日入荷)
機械摘みは安物?
それは完全に間違ったお茶選びです
機械摘みといえば・・・
「機械摘みは好きですか?」と質問すると、渋い表情で返事をされることが多いです。
安い、まずい、安物、初心者、香料・・・
でも、考えてみてください。わざわざ安物を作ろうとする農家なんていません。
機械摘みの大きなメリットとは
機械摘みをする主な理由を挙げてみます。
- 手摘みは摘茶娘の確保が難しいから
- 広い茶園で大量生産できるから
- ベストタイミングで摘茶できるから
摘茶で重要なのはタイミング。手摘みは摘茶に半日以上かかるため、はじめの方に摘んだ原料茶はかごの中でじわじわ発酵が進んでしまいます。それをカバーするためには大勢の摘茶娘を雇わなくてはいけません。もし途中で天気が急変しようものなら茶葉は台無しです。
一方、機械摘みは短時間で収穫できるため品質がブレにくくなります。お茶は天・地・人の結晶と言われますが、中でもコントロールがきかない「天」を捉えやすくなるのです。
取引価格は手摘みより安くなったとしても、リスクとコストが抑えられる分、結果的に手摘みより大きな収益を生む可能性があるのです。つまり農家は機械摘みを「選択している」のです。
機械摘みは消費者側にも大きなメリットがあります。(コラムに続く・・・)
お茶のデータ
商品名称 | 機械摘み四季春[中火] きかいつみしきはる・ちゅうび |
生産地 | 南投縣名間郷 |
茶樹の品種 | 四季春 |
摘茶時期 | 2023年春茶:4月下旬 2022年冬片:12月中旬 |
茶園の海抜 | 300~400m |
発酵度 | 中発酵 |
烘焙程度 | 中焙火 |
推奨茶器 | 各種茶壺、テイスティングカップ、蓋碗 |
茶葉の分量 | 茶壺 → 4分の1 テイスティングカップ、蓋碗 → 底が隠れる程度 |
お湯の温度 | 98℃前後 |
時間の目安 (95-100℃) |
茶壺 → 40秒 テイスティングカップ → 蓋をして40秒 (2煎目 -20秒、以降 +15秒ずつ) |
機械摘み四季春[中火]の3つの楽しみ方
茶壺で淹れる → 全ての茶器を充分温めてから、お湯をゆっくり回しかけ、蓋をして蒸らします。茶杯に入っているお湯もかけてあげると、茶器の温度が下がらず、茶葉の開きがよくなります。
テイスティングカップで淹れる → 先に熱湯でカップを1分以上温めておきましょう。機械摘みは抽出が良いので時間をやや短めにします。
ワンポイントアドバイス
意外にも、鑑定方法はどのお茶でも同じです。初めてのお店ではお手頃な機械摘みがおすすめです。機械摘みが美味しいお店は、高級な手摘茶も安心して購入できます。茶葉鑑定きほんのきをご参考ください。