ありさんこうざんちゃ・チュンホウ
阿里山高山茶・醇厚 [中火]
高山茶というと軽焙煎のイメージが先行しますが、中焙煎もおすすめです。2度のていねいな焙煎により、蘭にも似たエレガントな香気が際立ちました。
冷めるほどに茶湯はしっとり柔らかくなります。冷え込んだ朝晩には、とろっと感じるほどです。
軽く寝かせると旨みが深まっていきます。時間をかけてお召し上がりください。
店主のコメント
匠の焙煎によって蘭香は大吟醸のように磨かれました。口中で大きく膨らんだ旨みは、わずかな時間差でキンモクセイの甘さへ転化していきます。お気に入りの茶杯で残香を愛でてください。(9月22日入荷)
焙煎職人の本領発揮
茶葉の旨みを極限まで引き出した1ロット、ここに完成
高山茶の醍醐味は高山気、飲み干した時に戻ってくる甘みの強い清涼感です。そのため高山茶は軽発酵、軽焙煎で仕上げることが多いのですが、良く仕上がった中焙煎も侮れません。
こちらは阿里山高山茶・雲香 [軽火]とは別ロットです。中焙煎にしても損傷しないしっかり発酵した生茶(荒茶)を使う必要があるからです。生茶の品質鑑定に失敗すると、どんな腕のいい焙煎師にかかろうと、香りだけで味気のない、冷めると刺激を感じるお茶なります。
焙煎と聞くと、苦いとか焦げ臭いイメージを持つ方がいます。焦げた茶葉に価値はないのですが、売れ残りの茶葉に火を入れ直して、新茶として店先に並んでいるのが現状です。
焙煎の目的は、雑味を水分とともに追い出しながら、茶葉が本来持っている滋味成分を甘み・旨みに転化させることです。茶葉の魅力を最大限に高め、最上のクオリティを与える職人の腕の見せ所です。
正しい中焙煎茶は苦くも渋くもありません。醇厚という称号にふさわしい包容力のある深い味わいです。お茶請けは和菓子やチーズケーキなど濃厚なものとよくマッチします。
寝付きを心配される方は、当商品のような台湾茶をおすすめします。イメージとは逆かもしれませんが、実はカフェインは焙煎につれて揮発して失くなっていきます。日中は軽焙煎、夜は中~重焙煎のように選ぶと良いでしょう。
お茶のデータ
商品名称 | 阿里山高山茶・醇厚 [中火] ありさんこうざんちゃ・チュンホウ |
生産地 | 嘉義縣阿里山郷 |
茶樹の品種 | 軟枝烏龍 |
摘茶時期 | 2022年春茶:5月中旬 2021年冬茶:10月中旬 |
茶園の海抜 | 1600m |
発酵度 | 中発酵 |
烘焙程度 | 中焙火(二次火) |
推奨茶器 | 陶土製の茶壺・急須、蓋碗、マグカップ、グラス |
茶葉の分量 | 茶壺・急須・蓋碗 → 4分の1弱 マグカップ、グラス → スプーン0.5杯 |
お湯の温度 | 95~100℃ |
時間の目安 (95℃) |
茶壺、急須 → 40秒 蓋碗、マグカップ、グラス → 蓋をして50秒 (2煎目 -5秒、以降 +10秒ずつ) |
阿里山高山茶・醇厚 [中火]の2つの楽しみ方
95℃の熱湯 → 全ての茶器を充分温めてから、少し高い位置からお湯をゆっくり回しかけ、蓋をして蒸らします。茶杯に入っているお湯もかけてあげると、茶器の温度が下がらず、茶葉の開きがよくなります。
マグカップで淹れる → 先に熱湯でカップを1分以上温めておいてください。淹れるときは皿などで蓋をすると、茶葉がよく蒸れて香りがアップします。
ワンポイントアドバイス
焙煎って本当に骨の折れる職人仕事なんです。詳しくは木柵正欉鐵観音のページをご覧ください。