ぶんさんほうしゅちゃ~くらだしろうちゃ
文山包種茶・存期4年蔵出し老茶#1
2004年冬に作られた相対的に発酵度の高い良質な文山包種茶をじっくり寝かせました。4年ぶりに封を切った文山包種茶はすばらしく後発酵が進行し、外観も独特の熟成味を醸し出していました。
2008年初夏、理想的な状態まできちんと熟成させた当ロットに、2回に渡って丁寧に火を入れました。1回目の後は2週間しっかり回水させて、最後の焙煎を施しました。そして再び酸素の少ない状態で休ませ、2ヶ月経ってほどよく落ち着きが現れてきました。
惜しみない時間と手間をかけて育まれてきた4年老茶、今ここに完成です。
店主のコメント
選定から見守り続けました。
2004年ロットの老茶。本物保証。
茶葉がほんのり紅潮してるのが分かりますか。熟成の証です。
水色は黄色よりもむしろ山吹色に近くとても印象的です。茶質の詰まった様子が伺えます。
焼きたての甘栗を思わせる、柔らかでホッとさせてくれる香気は後発酵ならでは。ふたの裏の香りもしっかりお愉しみください。十分にそしてじっくり後発酵しているので、その口当たりは東方美人や台湾紅茶のように柔らかくなっています。
元々良くできたロットのため質度(滋味密度)が高く、湯気がゆっくりゆっくりと湧き上がります。水泡がカップの中心にずっと留まっていました。それほどまでに質度が高いのです。
4年という時間をかけて醸成された陳味は包容力いっぱい。戻り香に「ふ~っ」と力が抜けるような郷愁を感じるのは私だけではないはず。
本物の老茶は飲み飽きることがなく、むしろ飲むほどに杯が進みます。
お茶請けは色々試してみたところ、オレンジピールのパウンドケーキがベストマッチでした。和菓子との相性も良さそうです。
ずっとリサーチを続けてきました。
納得のいく老茶に出会えたのはこれで2回目、3年ぶりです。
めったにご案内できない特別商品です。どうか老茶を正しく理解した上でお求めいただくようお願いします。
完売後の再入荷はありません。
お茶のデータ
商品名称 | 文山包種茶・存期4年蔵出し老茶#1 ぶんさんほうしゅちゃ~くらだしろうちゃ |
生産地 | 台北縣坪林郷 |
茶樹の品種 | 青心烏龍 |
摘茶時期 | 2004年冬茶 |
茶園の海抜 | 800m |
発酵度 | 強めの軽発酵+後発酵 |
烘焙程度 | 重焙火 |
推奨茶器 | 陶土製の茶壺、テイスティングカップ、蓋碗 |
茶葉の分量 |
茶壺 → 4分の1 テイスティングカップ、蓋碗 → 底が隠れる程度 |
お湯の温度 | 98℃前後 |
時間の目安 (95℃) |
茶壺 → 50秒 テイスティングカップ → 蓋をして50秒 (2煎目 -10秒、以降 +20秒ずつ) |
文山包種茶・存期4年蔵出し老茶#1の2つの楽しみ方
茶壺で淹れる → 全ての茶器を充分温めてから、お湯をゆっくり回しかけ、蓋をして蒸らします。茶杯に入っているお湯もかけてあげると、茶器の温度が下がらず、茶葉の開きがよくなります。
テイスティングカップで淹れる → 後発酵による茶葉の成熟を理解するのにはテイスティングカップがよいでしょう。蓋のうらの香りはまるで東方美人のようです。
ワンポイントアドバイス
台湾でも日本でも、正しい老茶を売ってるかどうかでお店の良し悪しが判断できます。